協同組合の損失処理(積立金の取崩)について

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こんにちは、黒ひげ コンサルです。
協同組合に関する「お困り事」の解決ヒント情報を発信中です。

今回は、損失処理における積立金取崩について情報発信していきたいと思います。

先日、ある協同組合の事務局担当者さんから、次のような質問を受けました。

「今期、はじめて赤字になりそうだ。
 見込みでは当期損失が1,500,000円である。
 前期繰越金が200,000円あるが、
 当期損失と 合算してもマイナスになる。
 積立金の取り崩しを行いたいのだが、
 処理の 方法について教えて欲しい。」

それでは、積立金取崩による損失処理の方法について説明します。

今回のケースでは、

当期損失   △1,500,000円
前期繰越金      200,000円 なので、
未処分損失金 △1,300,000円 となります。

なお、決算時の仕分けは、

繰越利益剰余金 1,500,000 / 損益 1,500,000

となります。

前年度からの繰越利益剰余金が200,000円ありました。(純資産)
損失の発生により、繰越利益剰余金が△1,500,000円となります。(純資産の減少)
決算時の繰越利益剰余金の残高は、△1,300,000円となります。

このマイナスとなってしまった繰越利益剰余金(未処分損失)を処理するので、損失処理(案)の作成が必要となります。

今回のケースは、マイナスとなってしまった繰越利益剰余金(未処分損失)を、積立金を取り崩すことで、てん補(穴埋め)します。

多くの協同組合さんの定款には、次の規定があると思います。

(損失金の処理)
第〇条 損失金のてん補は、特別積立金、利益準備金、その他資本剰余金の順序に従ってするものとする。

この規定により取り崩す順序が決まっているので、まず特別積立金を取り崩します。

もし、特別積立金、利益準備金、その他資本剰余金がない場合、又はこれらを取り崩してもまだマイナスの繰越利益剰余金(未処分損失)が残っている場合は、繰越損失として次期に繰り越します。

今回は、特別積立金が2,000,000円あったと仮定します。

これまでの流れを、損失処理(案)にまとめます。

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損失処理(案)は、決算関係書類として通常総会での承認が必要です。

通常総会で承認を得た後に、次の仕分けを行います。

特別積立金 1,300,000/ 繰越利益剰余金 1,300,000

決算時の繰越利益剰余金の残高は、△1,300,000円でした。

特別積立金の取り崩しにより、繰越利益剰余金が+1,300,000円(純資産の増加)となったので、
繰越利益剰余金の残高は0円となります。
特別積立金は、当初2,000,000円ありましたが、
1,300,000円取り崩した(純資産の減少)ことで、残高は700,000円となります。

今回は、事例のケースに対応した処理方法となります。

前期繰越剰余金や積立金の状況によって、計算方法が異なってきます。

また、損失計上が一時的であり、次年度で損失を解消できるという場合は、積立金取崩を行わずにそのまま繰越損失として時期に繰り越す事もあると思います。

協同組合の運営方針や財務状況によって対応が異なると思うので、実務では会計事務所や中小企業団体中央会に個別に相談するようにしましょう。

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